社内ポータルの導入を検討しているものの、運用や保守の体制作りで悩んでいる担当者様は多いのではないでしょうか。本記事では、社内ポータル導入をご検討中の方や、社内ポータルを既に導入しているものの、運用・保守体制の整備に悩む方に向けて、社内ポータル運用を成功させるために重要なポイントをご紹介しています。
社内ポータルの運用・保守を整備しないと起きてしまう問題
本来であれば業務上の様々な問題を改善し、業務の円滑化や良好な社内コミュニケーションをもたらす社内ポータルですが、せっかく導入したにも関わらず、社員に活用してもらえないといったケースも起こり得ます。それはなぜなのか、主要な原因をピックアップしました。
情報が閲覧されず、更新も滞る
社内ポータルという場所は、社員自らに必要な情報にアクセスしてもらう必要があります。しかし、社員にとってのサイトの使い勝手が悪いと、せっかく情報を掲載しても社員にアクセスしてもらえない、という事態が起こりかねません。そのため、社員にとっての使い勝手の良さは特に考慮する必要があります。「ここを開けばほしい状態をすぐに入手できる」という状態を常に整えておくことは、アクセス数を伸ばす秘訣です。
また、社内ポータルで最新の情報が更新し続けられない、というのもアクセス低下を招く要因の一つです。情報の種類によっては、単にアクセスされないだけでなく、古い情報のままでは業務に支障が出る、というケースもあるでしょう。とはいえ、社内ポータルの情報更新は、担当者にとっては手間のかかる作業であることも事実です。
そこで、社内ポータルの更新が滞らないよう、運用の責任者と、投稿時のルールを決めておくことをオススメします。運用の責任者を決めることで、投稿作業が担当者間で浮いてしまうというような事態を防ぐことができます。加えて投稿用のフォーマットの用意があれば、担当者の作業負担も軽減することができます。アクセス数を保ち続けることで、投稿者のモチベーションも維持することができます。
社内のツールが競合する
新しく社内ポータルを構築すると、既存ツールとのバッティングが起きることがあります。社員は既存ツールに慣れているため、新しいツールに抵抗を感じることも少なくありません。そこで、目的に合わせてツールの棲み分けを行い、徹底して周知することで社員の理解を得るような工夫が必要です。
アクセス制限やセキュリティの問題
多くの企業において、社内ポータルには自社の重要事項や社外秘情報なども保存されるため、セキュリティ対策を万全にとることは非常に重要なことです。さらに、アクセス権限もセキュリティ対策と同様に、たとえ自社内の社員であっても誰もが閲覧する必要がない機密情報には権限制限を設けましょう。情報漏洩に繋がる危険性を排除することは企業にとっての大きな責任です。
運用・保守にかかるランニングコストの問題
社内ポータル導入後には、ランニングコストが発生し続けます。コストの内訳も、不具合やバグの改良からサーバー問題、利便性や有用性を高めるためのコンテンツ見直しなど多岐に渡ります。これら全てを外部に任せると大きな費用が毎月かかるため、コスト削減を目指すのならば、可能な範囲で自社で運用と保守をできる体制を作ることが望ましいです。
運用・保守を外部に委託する場合、毎月で数万円~、委託内容が多い場合は数十万円単位でかかる場合もあります。
運用・保守のコストが確保できないために社内ポータルの利用を断念せざるを得ない、という事態を防ぐためにも、導入前にあらかじめ運用&保守にかかる費用を見積もっておきましょう。
社内ポータルの運用・保守に向けた事前準備
社内ポータルの運用・保守体制作りは、関係各所からのメンバーのアサインや、ランニングコストコストの予算の確保など、一朝一夕で決められない要素が強いため、前もって検討を始めておく必要があります。
事前準備で抑えるべき2つのポイントをご紹介します。
継続的に運用できる体制を決めておく
社内ポータルが完成する前に、継続的に運用できる社内体制を整えましょう。
体制の作り方としては、1つのチームあるいは事務局といった形を取り、参加者もIT部門のみならず各部署から代表者を選出します。そこに加えて、社内ポータル運営の実務作業を担うメンバーをアサインします。こうすることで、事務局で運用の方針やルールなどを作り、各部署からの代表者が、部署ごとでの社内ポータルのヘッドオフィス的な役割を担う形を作れるため、現場をよく知るメンバーによって各部署からの要望の吸い上げ・整理を行ったり、社内ポータル利用の定着をスムーズに行うことができるようになります。
外注と内製のバランスを検討する
運用や保守をベンダーに外注することで、専門家によるサポートと、高いセキュリティを備えた社内ポータルの運用体制を実現することができます。
社内ポータル導入をベンダーに依頼しフルスクラッチ開発をしたのであれば、ベンダーに引き続き外注する、という方法があります。
パッケージサービスを利用して社内ポータルを導入した場合、サービス提供元の本体の企業や、パッケージサービスの代理店となっているベンダーが、サポートの専門窓口を設けていたり、有料の運用・保守サービスを提供している場合が多いです。不具合や不明点が有る場合も、プロのサポートを受けられるため非常に心強いことでしょう。
外注にはコストがかかりますが、万が一のことがあった時の損失を考えると、ある程度の予算の割り当てを考える必要があるでしょう。
また、社内ポータブル担当者の悩みの一つとして「運用・保守にかかるランニングコストをなるべく削減したいと」というのもよくあるケースかと思いますが、その場合は外注する業務・しない業務の整理を行ったり、そもそも将来的に運用・保守を内製化できるような社内ポータルを、導入時に検討することが重要です。
運用・保守を見据えて社内ポータルを導入しよう!
社内ポータルは導入までにも多くのハードルがありますが、導入を真の意味で成功させるには、導入後正しく運用される仕組みを作ることが非常に重要です。導入の段階から社内ポータルの運用・保守について調べ、検討し、準備しておくことで、スムーズな運用体制作りと社内への利用定着を期待できます。
アドバンスド・ソリューションでは、Microsoft社の提供する「Microsoft SharePoint」を使った社内ポータルの構築や「Teams」のチャット機能活用のご提案を行っています。日本でSharePointが普及し始めた当初から構築に関わっているメンバーを筆頭に10年以上の経験を元にご提案できることを強みとしています。
社内ポータルの新規導入・既存システムからの移行やリプレイス・コスト削減にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談下さい。
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